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「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」の意味と違い

霧(きり)、靄(もや)、霞(かすみ)は、いずれも大気中の水滴や氷晶によって視界が遮られる現象ですが、それぞれ微妙に異なる特徴があります。

霧(きり) Fog
霧は、大気中の水蒸気が冷却されて水滴に変わり、地表近くの空気中に懸濁している状態を指します。

霧は視界を大きく制限することがあり、一般に視程(見える距離)が1キロメートル未満の場合に霧と定義されます。

霧は、湿度が高い場所や水辺、夜間から朝にかけて温度が下がるときなどに形成されやすいです。

靄(もや) Mist
靄は、霧よりも薄いもので、視界がそれほど制限されない状態を指します。

靄は、湿度が高い場合や空気中に微小な水滴や氷晶が浮遊している状態を指し、視程が2キロメートル以上ある場合にこの状態に分類されることが多いです。

靄は、霧ほど濃厚ではないため、周囲の風景がぼんやりと見える程度に留まります。

霞(かすみ) Haze
霞は、大気中に浮遊する非常に細かい水滴や塵、花粉などによって、遠くの物がぼんやりと見える現象を指します。

霞は主に春に多く見られ、特に花粉が多い時期には、視界が薄くもやがかかったように見えます。

霞は、空気中の微粒子が太陽光を散乱させることによって生じるため、晴れた日に遠くの山などがぼんやりと見えるのは、この霞が原因です。

 

「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」の違い

発生原因
霧は水蒸気が冷却されて水滴に変わることによるもの、靄は薄い霧や微小な水滴によるもの、霞は水滴や塵、花粉などの微粒子によるもの。

視程
霧は視程1キロメートル未満、靄は視程が2キロメートル以上、霞は特に定義された視程はなく、遠くがぼんやり見える状態。

発生時期や条件
霧は湿度が高く冷え込む時、特に朝夕に多く、靄は湿度が高い時に形成され、霞は春先に花粉などの微粒子が多い時によく見られる。

これらの現象は、大気中の水蒸気や微粒子の状態に大きく依存しています。

 

「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」のを使った言葉


・霧中(むちゅう)
文字通り、霧の中という意味ですが、比喩的には物事がはっきりと見えない状態や、混乱している心境を表すことがあります。
・霧消(むけし)
霧が晴れること。転じて、不安や疑問が晴れて事情が明らかになることを指します。
・霧散(むさん)
霧が消え散るように、完全に消え去ること。特に、跡形もなくなるさまを指します。


・靄靄(あいあい)
靄がかかってぼんやりとしている様子。物事がはっきりしない様子を形容するのにも使われます。
・靄を含む
文字通り、靄が含まれている、または靄がかかっている様子を表しますが、情景描写以外にも、物事に対してあいまいな態度をとるさまを指すこともあります。
・靄模様(もやもよう)
空が靄で覆われているような、ぼんやりとした不明瞭な状態を指します。心理状態を表現する際にも使用されます。


・春霞(しゅんかすみ)
春に見られる霞。春特有の、遠くの物がぼんやりと見える景色を指します。
・霞を食う
実際には何もないのに、空想や夢を追いかけること。または、非現実的な希望に頼ることを意味します。
これらの言葉は、霧、靄、霞がそれぞれ持つ独特の特徴やイメージを背景に持ち、詩的表現や比喩、固有名詞として広く使われています。
・霞み行く(かすみゆく)
この表現は、景色や物の姿が徐々に霞のようにぼんやりとして見えなくなっていく様子を表します。
また、時間の経過と共に徐々に忘れ去られていく様子や、遠くへ去っていく様子を詩的に表現する際にも使用されます。

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